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就労移行支援と就労継続支援支援の違いは?【対象者や利用条件の違いを解説!】

就労移行支援と継続支援違いアイキャッチ

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

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\ この記事の監修者 /
この記事の監修者:中西 安香音/社会福祉士
大阪府で「社会福祉士」として障害福祉の現場に従事しています。日常的な支援経験から障害のある方のお悩みや福祉制度について詳しく解説していきます。

 

今回は就労移行支援と就労継続支援の違いや、A型・B型の違い

向いている方はどういう人かなどを、最新の事例をふまえてわかりやすく説明していきます。

就労移行支援と就労継続支援の違い

まず初めに、【就労移行支援】【継続支援(A型・B型)】の違いについてご紹介します。大きく違うポイントは全部で4つです。

  • 利用の目的
  • 賃金の工賃有無
  • 利用条件、対象者
  • 利用期間や制限

詳しくは、下記の表をご覧ください。

就労移行支援

就労継続支援(A型・B型)

利用の目的

就労や社会参加に向けて準備を行う就労支援施設

一般就労が難く
”働きながら”
自立訓練を行う施設

賃金(工賃)

原則:工賃(給料)の支給なし

A型:最低賃金以上の給料支給あり
B型:工賃の支給あり

利用条件

・65歳未満

・一般企業などへの就労を希望する方

・障がいのある方

・65歳未満

・雇用契約の内容にもとづいて継続的に働くことができる方

・障がいのある方

利用期間の制限

2年間

制限なし

これらの4つのポイントが就労移行支援と就労継続支援で最も異なる部分となります。就労移行支援と就労継続支援の利用目的の違いは?

「就労移行支援」と「就労継続支援」の目的の違いについてですが

就労移行支援は
一般就労に向けて、職業訓練やスキルや資格の習得、職場体験などの、就職活動を行う施設です。


就労継続支援は
一般就労に向けて、賃金や工賃を貰いながら援助付きの就労を行う施設になります。

簡単に言うと、
就労移行支援は就職を目指し職業訓練をする所。
就労継続支援は、一般就労に近い環境でお金を貰いながら訓練が受けられる所です。

例えば、

障害の特性や体調面の不安から、まだ一般就労や障害者枠での就労が難しいと言う方や、

お金を貰いながら社会復帰を目指したいと言う方であれば継続支援A型やB型を利用する事が多いかなと思います。

このように、今の自分の状況に合わせてどちらを利用するべきかが変わってきます。就労移行支援と就労継続支援では「賃金の有無が違う!?」

賃金の有無についても大きく違います。

具体的には、以下の表のように就労移行支援は「原則」就労を行う施設ではない為、賃金などは無いのに対して

就労継続支援a型では、賃金として支払われる場合と

就労継続支援b型では、賃金ではなく工賃という形で金銭の支給があるといった形になります。

 

就労移行支援 原則:工賃(給料)の支給がありません。
就労継続支援A型 最低賃金以上の給料支給
就労継続支援B型 工賃の支給あり

就労移行支援事業所は一般での就労を目的としているため、原則賃金(工賃)の支払いはありません。


※一部就労移行支援事業所によっては、工賃作業を行っている事業所もあります。

就労移行支援と就労継続支援では利用条件の違いはあるの?

 

結論から言うと、主な就労移行支援と就労継続支援の利用条件の違いは以下の通りです。

就労移行支援の利用条件

  • 65歳未満
  • 障がいのある方
  • 一般企業などの就労を希望する方

 

就労継続支援の利用条件

  • 65歳未満
  • 障がいのある方

比較してみると

一般企業に就職したいけど自分一人では難しいと言う人は就労移行支援

 

体調やメンタル不調で一般企業に就職するのは、まだ難しい!!と言う人は
お金をもらいながら社会参加できる就労継続支援がオススメです。

就労継続支援a型とb型の違いは?【一体どこが違うのか?】

働きながら訓練を行う就労継続支援のA型とB型の違いは利用される方の身体的・精神的状態によってどちらを選択するかで異なります。

実際に、就労継続支援a型と就労継続支援b型の違いについて詳しく知りたい方は

参考:就労継続支援a型とb型の違いは?それぞれの特徴と対象者を解説

の記事で詳しく解説しております。

就労継続支援A型

就労継続支援【A型】

雇用契約に基づき就労として扱われる為、
社会保障により最低賃金以下の給料が支払われる事はありません。

就労継続支援B型

就労継続支援【B型】

雇用契約は結ばず社会保障対象外であり、
「給料」ではなく「工賃」という名目で支払われます。

このように利用する事業所側と雇用契約を結ぶかどうかという部分が大きな違いとなります。

就労支援施設全体について、さらに詳しく知りたい方は、就労支援施設とは!?の記事で説明していますので併せてごらんください。

就労継続支援a型の特徴や利用におすすめの人

就労継続支援A型は雇用契約を結び働きながら社会復帰を目指す就労支援施設です。

実際の職場環境で一般就労に向け働く為の練習が出来る事業所となります。

働きながら一般就労を目指したい方は就労継続支援A型がおすすめ

就労継続支援A型は就労移行支援事業所などを経て、障害者雇用や一般雇用が現状難しいという方や

一般枠での雇用や障害者枠での雇用よりも更に配慮の受けられる環境です。
働きながら社会復帰を目指す方のための就労支援施設となります。

就労継続支援A型の利用目的

就労継続支援a型を利用する目的としては、お金がないけど就労系の支援施設を、利用して社会復帰を目指したい!と言う方

「一般就労」などの社会復帰に向けた訓練を目的とし利用されています。

就労継続支援A型の対象者は?

 

手先が器用であったり、プログラミングやIT・会計など、前職で培った経験を活かして利用されている方が多くいます。

 

A型事業所の利用対象者は以下のようになります。

18~65歳未満の方
雇用契約に基づき継続的に働く事が可能な方
障害・難病をお持ちの方(精神・知的・発達・身体)

就労継続支援a型の仕事内容

継続支援A型の事業内容、一般的に以下のような業務が行われる事が多いです。

パソコンによるデータ入力代行業務
カフェやレストランなどのホールスタッフ
ビーズアクセサリー制作
食品保存パックや、ラベル貼りなどの軽作業
ポスティングなどの代行業務
ネットオークション作業や出品代行

このように、就労継続支援A型事業所によって様々な業務を行っているケースがあります。

就労継続支援b型の特徴やおすすめの人は?【雇用契約が難しく働き方に制限のある方におすすめ

就労継続支援b型は、雇用契約を結ぶことなく工賃を貰いながら

a型事業所と同様に社会復帰や就労に向けて働く(訓練を行う)事が出来る事業所となります。

また、事業所によっては送迎を行っている施設も多数ございます。

就労継続支援B型は、A型と同じく就労移行支援事業所などの利用を経て、障害者雇用や一般雇用が難しいという方におすすめです。

B型事業所はA型事業所よりも更に配慮の受けられる環境で働きながら社会復帰を目指したり、仕事のやりがいを感じる事ができる就労支援施設となります。

また、上記でも記載したように事業所側と雇用契約を結ぶことなく利用するというのが一番の特徴となります。

そもそも就労継続支援b型の利用目的は!?【就労継続支援b型の特徴】

継続支援B型事業所の利用目的は、就労継続支援A型と同様「一般就労」などの社会復帰に向けた訓練を目的とし利用されます。

また、作業に取り組む事でメンタル面の安定や心の平穏を満たすといった意味でも利用されるケースが非常に多いと言えます。

B型の対象者は?

B型事業所の利用対象者は以下のようになります。

就労経験があり年齢や体力の面で一般企業の雇用が困難になった方!
50歳以上の方、または障害基礎年金1級を受給している方!
就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面にかかわる課題等の把握が行われていて、就労継続支援B型を利用することが適切だと判断された方!

継続支援B型の作業内容

就労継続支援事業所B型ではどのような業務が行われるのでしょうか。

ビーズやパッキングの用な手工芸
クリーニングや清掃
部品加工や製造
パンやクッキーなどの製造
トマトや玉ねぎを育てる農作業
簡単なパソコン入力作業

このように、障害や病気の特性に配慮しながら様々な内容の作業が行われます。

(内部リンク)詳しくはこちらの記事で説明していますので併せてごらんください。

 

就労移行支援の特徴やおすすめの人は?【一般の就職を目指し技能を訓練する施設

就労移行支援事業所とは、

「就労を希望し一般企業への就労が可能と見込まれる障害のある方」に向けた就労支援施設です。

新たな職業技能(エクセルやワードなどのOfficeスキルや、ビジネスマナー)を身につけて、新しい分野への就職を目指したい人におすすめです。

一般的に就労移行支援事業所とは

就職に必要な知識や能力

  • ビジネスマナー
  • コミュニケーション能力
  • PCスキル
  • 自己の障害特性等の理解

これらに、加えて生産活動や職場体験など「就労前の準備を行う」職業訓練校のような就労支援施設です。

適職診断や応募書類作成などの就職活動の支援や適性に応じた障害者枠や一般枠で求人の開拓なども行います。

これらの職種技能の訓練に加えて、

就職後は、無理なく働くために職場定着支援を行います。

定着支援は就職してから6か月間、就職後の悩み相談や、企業との間に入り、状況の確認や連携などの支援を行います。

参考:就労移行の定着支援とは?【サービス内容と定着率の高い事業所をご紹介!】

就労移行支援事業所の利用目的は?

そもそも、就労移行支援の利用目的ですが
就職に必要な知識や能力などの取得
生活機能や自立能力の向上
一般企業への就労を目指した就職活動
休職中に復職するためのリワーク利用
b型事業所を利用するための就労アセスメント

就労訓練を経て、障害者雇用枠での就職だけではなく一般枠での就職など社会復帰が可能と見込まれる方に向けた就労支援施設です。

休職中の方が、復職の前に職業訓練を行うリワーク就労支援サービスも行っています。

就労移行支援の利用対象者は?

就労移行支援対象者

就労移行支援事業所の利用対象者は以下の通りです。

【利用対象者】

18歳〜65歳未満の方で障害があり、一般企業への就労が可能と見込まれる方
1人で就職する事が困難であり、就職に必要な知識及び技術の習得の支援が必要な方
現在、休職中で復職を希望している方

就労移行支援の利用料金(費用は?)

就労移行支援事業所には利用者負担額が定められています。

前年度の所得や世帯の収入により以下の表のとおり利用者負担の上限月額が定められています。

【利用者負担額表】

区分

世帯収入の状況

負担上限月額

生活保護

生活保護受給世帯

0円

低所得

市町村民税非課税世帯

0円

一般1

市町村民税課税世帯(所得割16万円(注2)未満)

※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除きます(注3)。

9,300円

一般2

上記以外

37,200円

参考:厚生労働省:就労移行支援サービス利用における(利用者負担上限/月額)

その他にも交通費や昼食費などの費用が必要

就労移行支援事業所を利用する上で発生する、公共の交通機関などの「交通費」「昼食」などの費用は原則自己負担となります。

大阪の就労移行支援の中には、交通費や昼食を支給してくれる就労移行支援事業所もあります

参考:大阪で交通費支給の就労移行支援事業所3選【全額支給の事業所あり】

就労移行支援の訓練内容は?【基礎体力や生活リズムの調整から就職スキルの習得を行う】

就労移行支援での訓練内容は事業所により様々ですが、共通している点は就職に向けた職業訓練であるということです。

主な就労移行支援の訓練内容の例は以下のとおりです。

通所訓練
基礎体力向上のための運動プログラム
パソコン自己分析
PCトレーニング
ビジネススキル
グループワーク
ソーシャルスキルトレーニング
模擬就労
企業実習
模擬面接

このように、訓練の初期段階(1ヵ月~3ヵ月)では、通所訓練など働くための基礎体力を向上させるプログラム(カウンセリング、ヨガ、マインドフルネス、卓球、フットサル等)が用意されており、カウンセリングを通して必要なプログラムを組み合わせ安心して通所できるように考えられています。

 

体力がついてきた訓練の中期(4か月~10か月)では、自身の特性理解を深めるため、職場体験や、実習を行います。

そこで自身の課題などを見つけ、実際に就職された際に、無理なく働くためにはどうすればいいのか、相談担当者と一緒に考えていきます。

具体的には

得意な作業などの洗い出し
疲れやすい作業などの見直し
ミスの出やすい作業の洗い出し
コミュニケーションでのトラブル
考え方の偏り

これらを今後企業側に配慮を求める事項に追加するのか、
自己での対処方法を学んで改善していくのかを相談し訓練を行います。

わかりやすくまとめると、

就労移行支援では興味がある事にはどんどん挑戦し、たくさんの成功体験や失敗体験を重ねて実際に働く際に自分の強みと弱みを企業にわかりやすく伝えるための訓練だと言えます。

就労移行支援と就労継続支援の併用はできる?

移行支援と継続支援a型とb型の併用はどちらも昼間の同じ時間帯に利用できる障害福祉サービスのため、基本的には併用はできません。

ですが、併用することが効果的な支援につながると市町村などの自治体が必要と認めた場合は併用が可能です。

なぜ、基本的に併用ができないかというと

就労移行支援と就労継続支援では目的や対象者が違うからです。

就労移行支援を利用し、「2年以内に就職が可能である方は就労移行支援の利用」

就労移行支援を利用した場合でも、2年以内の就職が難しい方は就労継続支援事業の利用

このように目的と対象者がわかれているため基本的には併用ができないようになっています。

 

また、就労移行支援の利用期間が2年間となっているため、就労移行支援の支援効果を最大にするためにも集中して利用し就職を目指しましょう。

 

就労移行支援の最新の利用事例

就労移行支援を利用する場合も就労継続支援を利用する場合も、まずは就労移行支援を利用することになります。

流れとしては、

支援学校などを卒業されて、a型b型を利用する前にまずは、就労移行支援を利用し、

一般就労を目指しながら、自身の特性やスキル面を見直します。

その中で一般就労はまだ難しいと判断された場合はa型やb型を利用するという流れになります。

例えば、就労移行支援を利用される方の具体的な事例で言うと!?

現在職場休職中の方で、復職するために利用されるという方が多くいらっしゃいます。

在職中の企業や、通院中の医師からのおすすめで事業所見学にこられて、

復職に向けて

  • 体力の回復
  • 体調の管理方法
  • 不調の兆し
  • 休職に至った原因に対する対処方法

などの訓練を行います。

その後、定期的に医師や、企業担当者の方と経過観察や復職後の配属先のすり合わせなどを行っています。

就労継続支援a型の最新の利用事例

実際に、「就労継続支援a型」を利用される方の具体的な事例は

【実際に就労継続支援a型を利用された方の事例】

未経験から就労移行支援でHPデザインやプログラミングを学習したが、一般での就職が見つからずa型事業所で吊革広告などのデザイナーとして働かれています。

まずは実務経験を積みポートフォリオを作成して自信がついたタイミングで、再度一般企業での就職かフリーランスになると意気込んでいました。

このように、就労移行継続支援a型の利用するにあたり、働ける体調や状況であるかや、働くにあたって注意すべきことはあるかなどを相談します。

その後、a型施設の利用を決めた場合は
ハローワークや障害福祉窓口などで紹介してもらえるので、求人表から応募し選考を受けるという流れになります。

a型事業所は福祉サービスですが、雇用契約を結び働くことになりますので、

応募方法や、選考の流れを確認しましょう。

応募の前に事業所の見学や体験などの対応を行ってくださる事業所が多いです。

履歴書の送付や面接などの選考がありますので、申し込む前にある程度書類の準備をしましょう。

動画編集やホームページ制作などを行っている事業所では経験者のみ即戦力採用しているa型などもあります。

就労継続支援b型の最新の利用事例

就労移行支援を2ヶ月ほど利用したが、体調面のが整っておらず週に1、2回程度の通所でいっぱいいっぱいになってしまっており、

就労移行支援の利用期間は2年間と決まっているため、利用期間を残し体調を整えるために就労継続支援b型を利用される方がいらっしゃいました。

一日中家にいると体力的にも、精神的にも落ちてしまう方は週に1度からでも就労継続支援b型に通われてみてはいかがでしょうか。

就労継続支援b型は利用期間の定めなどもないので、アットホームな環境で楽しく作業ができ、仲間もでき、居場所ができることにより精神的にも安定し、生活リズムも整えることができたという声を多くお聞きしています。

就労移行支援と就労継続支援の違いは!?まとめ

以上が、就労移行支援と継続支援の違いをまとめた記事となります。

まとめると、厚生労働省の定める就労系サービスには

  • 就労移行支援
  • 就労継続支援a型
  • 就労継続支援b型

大きく分けてこれら3つがあり、就労移行支援は就労に向けて訓練を行う施設であり

就労継続支援a型は、企業と雇用契約を結び最低賃金以上の給与をもらいながら、働きながら訓練を受けられる施設であり

対照的に、就労継続支援b型は企業と雇用契約を結ばず労働ではなく訓練として作業などに取り組む施設となります。

ご自身の、状況や希望に合わせてどのサービスが適しているかを加味して選ぶと良いでしょう。